地域医療支援病院になるための要件について

各都道府県の承認を受け、地域の医療機関の中核を担う役割を果たしている地域医療支援病院ですが、その名を称すためにはいくつかの要件を満たしている必要があります。

まず、前提条件としては、その医療機関の形態が国や都道府県、そして市町村などが主体となっているかどうかが挙げられます。また、医療法人や社会医療法人は承認の対象にはなりますが、個人で開設しているような診療所はその対象になりえないということです。

この前提を満たした病院は、さらに下記の5つの要件を満たしている必要があります。
1つ目は、紹介率が基準を満たした紹介患者が主体となった医療提供を行っているということです。紹介率とは一般的には聞き慣れない言葉ではありますが、簡単に言うと、他の病院から紹介を受けて来院してきた患者さんの割合という意味です。地域医療支援病院になるためには、その紹介率が80%以上(その他にもいくつか選択肢あり)などのように紹介される・するという実績が必要となるのです。

2つ目は病院内に存在する病床数が200床以上であるということ。
3つ目は救急医療を提供する設備、能力が整っているということ。
4つ目は病院内の設備などを、地域の医師らが共同で使用することができるような体制を整えているということ。
そして5つ目は、地域の病院に勤める医療従事者たちの教育を積極的に行っていることです。

以上の要件を満たすことではじめて、地域医療支援病院として都道府県に承認されます。要件についてしっかりと把握することで、理解を深めることができるでしょう。